ヒトの脳は神経の塊(集積体)でできています。
基礎的な神経の仕組みの解明は、主にカエル、イカ、アメフラシ、ネズミ、ネコなどの神経を観察(動物実験)することによって行われてきました。
しかしながら、その舞台裏を私たちが知る機会はなかなかありません。
そこで、その舞台裏を伝えたいという本著者の神経生理学者である後藤秀機博士の思いから、神経にまつわるひとつの歴史書として書かかれてたものが本書です。
神経科学者と神経研究の歴史(日本の昔の神経科学者が神経解明に大きな役割を果たしてことも知ることができます)、動物や人体実験の失敗を含めた試行錯誤とその究明がドラマのように紹介されており、神経の塊である人の脳の不思議について楽しみながら知ることができます。