前回に引き続きマジックを通じて私たちの認知機能の特性について知ることができる本を紹介します。
マジシャンは人間の認知機能の盲点をついた巧妙なテクニックによって観客を魅了します。
マジシャンは、観客がそうとは気づかないうちに「注意」を誘導して、盲点を意図的に作りだし、盲点の中で細工をしているのです。
本書では、認知機能うちでもとくに「注意」の働きに焦点を当てマジックと関連付けながら、人間の持つ認知システムの不思議について解説しています。
著者は、本物のマジシャンは、私たちの「脳のなかにいるマジシャン」に仕掛けを披露するきっかけを与えている過ぎないのではないかと言っています。私もまさにそのように思います。
私たちの脳の中にマジシャンがいるからこそマジックは素晴らしい効果を発揮しているのです。
是非、皆さんの脳の中にもいるマジシャンの正体に迫ってみて下さい。