ドラックやアルコール、タバコ、高カロリー食、ギャンブルなど
依存症を引き起こすようなものは、身体や精神にとって悪い影響があると分かっていても
依存症を引き起こすようなものは、身体や精神にとって悪い影響があると分かっていても
何故やめられないのでしょうか。
本著者の脳神経科学者であるリンデン博士は、
これらのものによって得られる刺激がもらす「快感」が依存症を生み出すということを、
「快感回路(pleasure circuit)」(一般的には報酬系)という回路によって説明していきます。
「快感」は、私たちが生存を続けたり子孫を残していくために不可欠なものですが、
その一方で依存症の原因にもなるものです。
「快感回路」が興奮する時に、私達は「快感」を感じています。
この回路が「興奮する」というのは、ニューロンのシナプス小胞に蓄えれらていた
神経伝達物質ドーパミンの放出が促進されている状態をいいます。
主観的な感覚としての「快感」は、還元していけばドーパミン等の脳内神経伝達物質
によってもたらされているということ知ることは、全ては幻想であることを理解することにも繋がるはずです。
この本ではどうやってその依存症を断つことができるかについての安易な処方箋は示されていませんが、
その仕組みを知ることで、依存症を未然に防いだり、なってしまった依存症を断つために自らがコントロール
できることのヒントも含まれていると思います。
できることのヒントも含まれていると思います。
原著:
David J. Linden
Penguin Books
2012-04-24